2016年10月26日水曜日

20th祝いつくす解説 ほのおタイプ

ほのおタイプのコンセプト

技の威力や ポケモン自身の能力を計算に入れた上で相手に与える数値を"火力"と俗に呼ぶように、燃えているだけで生物にとって脅威である「火」には攻撃に関するニュアンスが含まれていると思います。

そこでほのおタイプの動画ではポケモンの放つ"火力"を見せるコンセプトにしました。光を放つ炎を視認しやすいように背景は暗闇にし、特に序盤は光源がポケモン自身の炎のみ、という雰囲気を目指しています。

ほのおタイプのロゴデザインはT.Mさん。担当ポケモンより担当タイトルロゴの方が受け持ち多い 本職のデザイナーだったりします。

BGM担当あいがるさんは、Twitterから曲で協力できないかと声をかけてくださいました。今回の企画は動画演出に絡んだオーダーも多く担当者探しが難航していたので、とても貴重な出会いでした。素敵なアレンジをして頂いています。



2016年10月25日火曜日

20th祝いつくす解説 むしタイプ

ポケモン20thを祝いつくす動画 むしタイプの解説です。エスパー、ゴースト、あく、と暗い感じの動画が続きましたが、ここでようやく明るく楽しいポケモン像に戻ってきます。

動画コンセプト


ポケモンを捕まえて集める楽しさは、原案・田尻智氏の幼少期の昆虫採集体験をゲームに落とし込んだものと言われています。今年夏(2016年)PokemonGOが大流行したように、これらはポケモンの面白さの根源的な部分なのかもしれません。



 むしタイプの動画は昆虫図鑑の世界をテーマにまとめました。BGM編曲とロゴデザインはウーニさん担当です。ウーニさんはパラスのイラストも担当されていてとても多才ですね。BGMは金銀で明るくアレンジされた方の「トキワのもり」のテーマから始まります。

2016年9月25日日曜日

20th祝いつくす解説 あくタイプ


数あるタイプの中でも特に解釈が困難なのが、あくタイプです。

あくタイプは悪なのか?

正義と悪という二項対立を思い浮かべると思いますが、正義タイプは存在しません。代わりに、噛み付くことは格闘技で反則技だったり、かくとうタイプにせいぎのつるぎという技があったり、せいぎのこころという、対あくタイプな特性もあるように、格闘タイプが正義側というイメージは感じ取れます。これはあくまでプロレスでいう所の「悪役レスラー」なギミックかと思います。

ポケモンはゲームもアニメも正義と悪という二元論に収まらない世界観で、あくタイプをもつポケモンが悪に染まった存在、と断定できるわけでもありません。

英語圏ではDARK typeとなりますが、バットマンのように"ダークヒーロー"という概念も存在しますね。映画のLEGOムービーではバットマンが「黒」大好きな中二病なヒーローとしてちゃかされていましたが、言ってしまえば厨二要素大好きな人が大好物な世界観、と定義してもいいかもしれません。動画のテイストとしては、ダークでワルな格好いい感じを目指しつつ、テーマとしては"悪"とは一体なにか、観る人に考えさせる方向性でまとめています。

2016年9月17日土曜日

20th祝いつくす解説 ゴーストタイプ

この企画は ある意味ポケモンに呪われた子どもたちによる20年分の怨念…
ゴーストタイプ冒頭の企画ロゴが数フレームだけ、"祝"の字が”呪”になっています。


2016年9月9日金曜日

20th祝いつくす解説 エスパータイプ

エスパータイプに属するポケモンのモチーフには、超能力の他、古代文明、宇宙といったものが多く、これらが属するジャンルをざっくり「オカルト」とくくりました。個人的には石ノ森章太郎のSF漫画によく登場するモチーフとして関連性を感じます。

ウーニさんが担当したタイトルロゴはオカルト情報誌"月刊ムー"を意識したタイポグラフィになっています。



エスパータイプのルーツ


 動画はゴーストタイプより怖いと評判頂きました。何故エスパーを怖くしたのか、大ヒットしたホラー映画「リング」に登場する貞子が実は超能力者であると説明したらわかりやすいでしょうか。

エスパー(ESPer)とは超能力者を指す言葉で、ESPはExtraSensory Perception(超感覚的知覚)の略です。エスパータイプは英語では psychic type と訳されていて、超能力者はゲーム中のトレーナーにもいるように"サイキッカー"と呼ぶことが一般的です。動画のタイトルや予告ではうっかりEsperという日本での造語を使ってしまいました(愚か)。

ゲームMOTHERシリーズに登場する「PK」は PsychoKinesisの略で、サイコキネシス、念動力です。このような五感を超えた知覚や力、所謂"第六感"を扱う学問は「超心理学」とされ、人間の眠れる可能性は今も研究され続けています。MOTHERを制作したエイプの糸井重里氏の所へ、ゲームフリークの田尻智氏が最初にポケモンの企画書を持ち込んだそうで、作品や制作環境が近い関係があります。

2016年8月26日金曜日

20th祝いつくす解説 どくタイプ 

ポケモン20thを祝いつくす動画 どくタイプの解説です。ロゴデザインはサトウマミさん。

 どくタイプは「毒」という単語の時点で既に危険で、確実に我々に危害を加える存在です。あくタイプのなかった初代ではロケット団など敵のポケモンに多くついていたタイプで、全どくポケモンのうち、約半数が初代から登場しているという特徴があります。


動画コンセプト


その「危険性」「決して触れたくない嫌悪感」などをどくタイプならではの魅力として動画のテーマにしたかったのですが、単に不快な動画になってしまわないか多少不安ではありました。また目玉となる伝説や幻のポケモンが一匹もいないため、動画にすると華やかさに欠ける可能性もあり、どう魅せようか頭を捻ったタイプです。そこで音楽面の演出で何かできないか考えました。

 今は無くなってしまいましたが、以前はゲームで毒状態にかかるとフィールドで移動中もダメージが蓄積していきました。その際の毒ダメージ効果音を使ったBGMをKagem(なっとくP)さんに作ってもらいました。毒タイプのコンセプトを魅せるのに、この中毒性高いBGMが功を奏したと言っても過言ではないでしょう。

 毒といっても様々で、種類は大きく自然毒・人工毒の2つにわけられます。動画の前半は、捕食のため、生物が身を守るために持つ自然毒を中心に構成しています。

2016年8月22日月曜日

20th祝いつくす解説 フェアリータイプ

20thを祝いつくす動画、今回の解説は ポケモン20年の歴史の中で一番新しいタイプ、2013年のXYから登場のフェアリーです。

プロレスや怪獣など昭和キッズが夢中になったものがぎゅっと凝縮されたポケモンシリーズに、新たなターゲットとして女の子が好きなタイプ…が追加されたと捉えました。フェアリータイプのジムも女の子トレーナーばかりでしたし。

見た目はかわいい妖精さん、実はドラゴンも恐れる強者たち…という二面性をもって「あざといほどかわいい、美しい」を動画のテーマとしました。

ステレオタイプではありますが、前回のかくとうの漢の世界から、フェアリーの女の子の世界、というイメージでがらっと変えています。全体的に日曜朝の女児向けアニメのオープニング風テイストで構成しました。タイトルロゴも担当のサトウマミさんにそれっぽくニンフィアのリボンを模してまとめてもらっています。

かわいいは正義!という感じでモチーフを強調していきます。


はじめに

このブログについて ポケットモンスターシリーズの世界観について、1人のファンが非公式に考えたことをまとめていくブログです。自身の意見の全容がわかるように置いておくのが開設理由です。 主に オリジナル である ゲーム (株式会社ゲームフリーク開発の本編) を中心 に、派生ゲ...