2017年1月8日日曜日

20th祝いつくす解説 いわタイプ

ポケモン20thを祝いつくす動画いわタイプの解説です。

 いわタイプといえば化石から復活させたポケモンが共通でもつタイプです。生きていた元の時代から先天的にいわタイプなのか、復活や化石化の過程で後天的に付いたのか不明ですが、この特徴を取り上げないわけにはいきません。動画の前半は化石ポケモンたちの生きていた太古の時代の想像図、後半は現生するいわポケモンたちの生態、という構成で 古生物ロマンを推したコンセプトにしました。

 BGMは、個人的にゲンシのリズムを思わせるハードマウンテンを原曲に採用。続いて化石の見つかる おつきみやま、壮大なえんとつやまと、いわタイプらしく山メドレーです。アレンジはフェアリー・エスパーも担当して頂いた大丈夫Pです。彼からアレンジされた曲データを受け取った時点で肺癌が発覚して入院するという壮絶な経験をされているので興味ある方は、こちらを御覧ください。

大変な時に曲のリテイク出してごめんなさい。


 タイトルロゴはポケモンの化石復活の元ネタでもある映画「ジュラシックパーク」のオマージュです。ガチゴラスの化石に白い顎髭などは無いかもしれませんが、記号的に何の骨かわかりやすいように印象第一でPEARL7さんにデザインして頂きました。

 子供向け恐竜図鑑の想像図のような夢を掻き立てる方向性でイラストもいくつかPEARL7さんにお願いしています。始祖鳥が「そらをとぶ」ことを習得したのを体現したアーケオス、特徴的な頭蓋骨から頭突説をもつパキケファロサウルスをモチーフとしたラムパルド、化石の抗争跡から想像図で定番のティラノサウルスとトリケラトプスの対決をガチゴラス、トリデプスで。背景も隕石による恐竜絶滅説などをぶちこんだ劇的でケレン味あるものになっています。獣脚類の羽毛説も反映されたガチゴラスのデザイン処理は素晴らしいですね。

年代の考証などすっとばした夢の想像図になります。
アバゴーラが見守る海の中、オムスターvsユレイドルの触手対決、 杯天さん担当。
カブトプスvsアーマルドの鎌対決は おるらいさん担当。関節毎にレイヤーをわけたものを頂き、生㌔が動かしています。

 プテラはメガプテラとして発現した姿が本来の姿(メガシンカ≒真価) だという学説まであるようで、化石復活が生きていた本来の姿なのか揺れますね。日々定義が変わり、想像図が二転三転していく実際の古生物の研究のようです。
 生きている恐竜たちに想いを馳せる時間は終わり、現代において彼らは動かぬ化石であることに気づきます。プテラの化石は初代の頃からわざわざグラフィックが用意されていて、演出に気合が入っていますね。ひみつのコハク自体は化石ではないですが、琥珀(樹液)の中に閉じ込められた蚊から吸った恐竜の血液のDNAを取り出して復活させるという、”ジュラシックパーク"からの引用でしょう。化石や琥珀も含め、担当はPEARL7さんです。


ここから、次々に生きている姿と化石をオーバーラップさせて見せていきます。何億年もの時を一気にかけぬける感じです。
アーケンとハネの化石、ツク之助さん担当。プロトーガとフタの化石 ネオロトさん担当。
タテトプスとたての化石、それを食べているココドラはNo.017さん担当。ズガイドスとずがいの化石、に星さん担当。


 チゴラスとアゴの化石、アマルスとヒレの化石は わっふるさん担当。
オムナイト、カブト 、リーラ、アノプスと、かい、こうら、ねっこ、ツメの化石は杯天さん。その化石を見つめているのはノズパスとジムリーダー・ツツジ。ORASでは化石に憧れるも採掘までは自分でできない未熟な面が描かれたイベントがありました。採掘のプロといえばシンオウ地方のちかおじさん一族、ヒョウタとトウガン。これらも杯天さんで担当されたイラストはアナログ作画です。化石のロマンに取り憑かれた人たちが続きます。ポケモンの原案の田尻智氏も少年期に化石に魅入られた一人だそうな。


 イッシュ地方の博物館館長でもあるアロエはノーマルタイプのジムリーダーですが、化石や遺跡との関わりも深い人物でしょう。カロスのザクロは岩肌そのものに魅力を感じている人物かもしれませんが、化石ポケモンの使い手でもあります。担当はあぜみちとんびさん。
 岩壁に露出した地層から…イワパレスへ繋がります。貝ではなく岩を住処とするヤドカリ系ですが、進化すると地球の歴史を背負っている感じがいいですね。くじらさん担当。

 地中深くで生まれて土を食べて出てくるヨーギラス。生まれたてかもしれません。ヲコワさんがその様子をアナログで複数枚で描いてくださいました。
 地中を時速80kmで掘り進むイワーク。モギノさんに関節ごとに体を分けて描いて頂き、生㌔が動かしました。
 ドサイドンのデザインは、サイドンのドリル主体の攻撃よりは遠隔からの高火力攻撃というイメージ。掌から「がんせきほう」を放つ前、たまにイシツブテも一緒に穴に入れてしまうという図鑑説明文を再現してみました。たまに図鑑で他のポケモンとの関わりに触れるものがあって面白いですね。飛ばされるイシツブテの気持ちも描かれています。おるらいさん担当。

 唐突に歴代タケシ(アニメ無印,HGSS,FRLG,ポケモンカード,初代)という意味のわからないシチュエーションですが、タケシだからギリギリ成立するかな?との判断で採用しました。描かれたのは あぜみちとんびさん。
 マグカルゴは、マグマのナメクジから進化したカタツムリのような姿をしていますが、実は殻ではなく、冷えて固まった岩石部分なのですぐ崩れると図鑑に書かれているのを再現。ぶれいぶさん担当。
 ガメノデスは、カメノテモチーフのカメテテも衝撃的でしたが、さらに集合して人型になるという第六世代でもチャレンジャーなデザイン。アニメでサザエさんジャンケンをしていたのがチャーミングでした。サンムーンが出た今となっては既に馴染んでいる人も多いのではないでしょうか。とくががくとさん担当。

 ギガイアスも関節ごとにわけて頂き、こちらで動かしました。ヲコワさん担当。
 サナギラスは弾丸ポケモンという分類なのですが、なかなか描かれることの少ないガス圧で飛ぶという図鑑の描写を再現。アニメーションを布さんが描いてくださいました。

 ここから、ローリングストーンズのコーナー。各担当に斜面を"ころがる"ポケモンたちを3,4コマで描いて頂きました。ダンゴロ savotさん、ウソハチ ミックーさん、イシズマイは殻にこもる所をハリセンさんに。ウソハチは泣いていますが生理的な体内の水分調整で嘘泣きです。

ガントルは転がるだけでなく着地まで蟹公さん、ツボツボもからにこもる ハマチさん、ゴローンは えりねーさん担当です。
 ゴローニャは手脚をひっこめた転がりモードから空中に飛び出してのキメポーズ、そして大爆発まで。担当のあまあしさんがこの転がる岩場の背景も描いてくださいました。でんきタイプのマルマイン大爆発も描かれた、すっかり大爆発の人。全てアナログです。

 最後に山を崩しながら登場するバンギラス。実際は2m程度のポケモンですが、ミニチュアセットをなめてカメラアングルなどを工夫し、山を超すような巨大感を演出した、怪獣映画のような特撮シーンになっています。担当は万夜さん。

恐竜から始まった動画ですが、最後を怪獣映画で締めるのはちょっとした想いがあります。
T. rex old posture.jpg 発掘された少ない骨から想像するしかなかった初期の研究による想像図は、二足歩行の恐竜は尻尾を引きずって立つ姿が一般的でした。後に尾は引きずらない水平な姿勢がスタンダードになっていくのですが、創作クリーチャーとして怪獣が生まれた時代は、まだ初期の恐竜のイメージが継承されており、俗にゴジラ型と呼ばれています。ゴジラ型恐竜から受け継がれた怪獣のデザインが、バンギラスなどの怪獣ポケモンへと今もなお受け継がれているのです。

 タマゴグループ"怪獣"というカテゴリーがポケモンに存在するのはそういう歴史があるからであり、現実に存在する尻尾を引きずって立つ生き物カンガルーが怪獣グループのガルーラとしてポケモンになっているのも、制作側がゴジラ型を意識している証でありましょう。

 実在しただろう恐竜の研究過程から誕生した「ゴジラ型の姿勢をした恐竜」は、今となっては実在しない想像上の珍クリーチャーとなってしまいましたが、刻一刻と学説が変わっていく恐竜研究による最新の姿だって同じ想像上のクリーチャーには違いありません。誰も本物を見たことありませんからね。
 恐竜という太古に存在したらしい生き物に想いを馳せるのも、実在しない怪獣映画を楽しむのも紙一重のロマンなのではないか、それはまたポケモンにも当てはまるというのが自分の考えです。

メガバンギラスは怪獣感が増してよいデザインだと思います。ゴジラ→スペースゴジラ的な強敵感アレンジを感じます。
 レジアイス、レジロックと登場時の演出はORASの戦闘インの点の動きを再現しています。 イラストはsuzukiさん担当。

次はレジスチルの登場となる はがねタイプの解説を予定しています。





2016年12月31日土曜日

20th祝いつくす解説 こおりタイプ

ポケモン20thを祝いつくす動画こおりタイプの解説です。

 こおりタイプはゴーストと並んで少なく34種しかしません。こおりタイプをもつポケモンはまず優先してこの動画に登場させました。
 動画のコンセプトは「つめたい世界」で白銀の世界と冷気の霧がただようイメージでまとめてます。特性ゆきがくれでポケモンたちの全貌をあえて見えにくくさせています。ちなみに「しろいきり」もこおりタイプのワザです。

 BGMは金銀の"こおりのぬけみち"をKagem(なっとくP)さんにアレンジしてもらいました。攻略に苦労した人も多いダンジョンで印象的な曲です。冷たい氷の世界にいるような反響感がマッチしてます。
タイトルロゴは、はるさんに作って頂きました。

最初は流氷が浮かぶ冷たい海の上をイメージ。初代のこおりタイプは、みずの上位なイメージで、ジュゴンやパルシェンは進化しないとこおりタイプを得ません。他がルージュラやラプラスというレアな奴らなので、おかげでPokemonGOのこおりタイプのメダル獲得は難易度が高いです。
 見つかると水へ逃げてしまうジュゴンは 星野ほしこさん、親子のクマシュン ツンベアーは nemnemさん、霧の奥のラプラスは こいたさん担当。
 図鑑説明文で描かれた、タマザラシを回して遊ぶトドグラーは すずのみさん。トドゼルガは にぼしさん。それぞれモチーフであるアザラシ、トド(アシカ科)、セイウチは別の科です。

カチコーリたちを載せて浮上するクレベースは氷山が海面でひっくり返るようなイメージで 雑煮さんにお願いしました。

 パルシェンは殻の開閉ギミックをPEARL7さんに描いて頂きました。スキルリンクによる誘導ミサイルなツララも撃たせてみました。
 場所が雪原へ移行します。ムチュール ユキワラシ ユキカブリはホイラさん担当。
こおりタイプではないですが、シキジカ冬の姿はみつぼしさんの提案で登場させました。


尾が袋状になっているというサンタクロースモチーフなデリバードは 育屋さん、駆けるマニューラは ゆねいずさん、霧の中佇むグレイシアは るいんさん担当。

 シルエットでユキノオーがメガシンカするアイディアはパーカーさん。メガユキノオー登場のタイミングから背景にもあられが降り始めます。
太古の時代もこのような生息地にいただろうアマルルガは こいたさん、氷のジムリーダー・ヤナギは あぜみちとんびさん、楽しそうにくるっと回るバニプッチ、バニリッチ、バイバニラは とーきさん担当。

 特徴的な長い尾の棚引くフリーザーは蟹公さん、雪の結晶そのものなフリージオはSHALさん担当。オニゴーリはプリムとメガシンカします。スヌピさん担当。

 ユキメノコは雪女感の出るベール纏っています。杁乃さん担当。列を成して歩くウリムー イノムー マンムーは 新猫さん担当。薄着で寒そうな氷の使い手たちスズナとカンナは戸川めいさん担当です。
 最後に、BWの一瞬でジャイアントホールを雪の世界にかえた"こごえるせかい"が印象的だったキュレム。トネコさん担当です。

 暗転後、"点"の登場カットを経てレジアイス登場で〆。描いてくださったのはsuzukiさんです。弱点順に動画を繋げる演出上、こおり・いわ・はがねが続く箇所ができたため、レジ系で繋がる仕掛けを入れてみました。
 次はいわタイプの解説を予定しています。



2016年12月19日月曜日

20th祝いつくす解説 じめんタイプ

アローラ!お久しぶりです。ずいぶん時間があいてしまいましたが、
ポケモン20thを祝いつくす動画 じめんタイプの解説です。

 じめんタイプの動画のコンセプトは、企画当初(2015年春ごろ)は決まらず悩ましかったのですが、大地を疾走する映像のイメージはぼんやりとありました。
 じめんポケモンには、サイホーンやドンファン、カバルドンなど、巨体をもつ哺乳類をモチーフとしたものが多く(動物園の土の匂いを思い浮かべます)、予てからそれらの特徴として図鑑説明文で「やたらと大型車を破壊」したがるなと感じていました。そこで、実際に動画の中で車を走らせて、それを破壊する描写を見せる映像、レース動画にしようと決めました。


 車がレースコースを走る映像にするには、3DCGが手っ取り早いですが、じめんポケモンのイラストを募集するのに全て3DCGのデータを条件にするのは集めるのも作るのも厳しいです。ポケモンたちは2Dイラストで募集しつつ、イラストと親和性のある擬似的な3D空間のコースを走る映像を目指しました。そこで参考にしたのがSEGAのアーケードゲーム、アウトラン(ダウンロード版で3DSでも遊べます)。こちらは今年30周年なんですね。スピードなどは本家のような爽快感はありませんが、あくまで主役であるコース上のポケモンの視認性との兼ね合いでこのようにまとめました。


<すいません、アップした画像が消えたまま復帰できない状態です>

 画像左は動画中の1シーンを別角度から見た画像です。道路も地面も繰り返しのパターンを並べており、ポケモンたちや草むらなどもポリゴンではなく透明の板に透過する画像があてているだけです。祝いつくす動画の作業はAfterEffectsというアニメ撮影(アニメーターが描いたアニメのコマを繋いで映像にする作業)でよく使われるPCソフトを用いています。

 コースを曲線で描くと道路のタイルが敷かれ、それにカメラが沿って動くようなエクスプレッション(プログラム)を書いて動かしています。映像というよりむしろFlashなどで簡易的なゲームを作ってるようなイメージですね。これを全て手作業でやるととてつもなく時間がかかる上に、修正しようとすると1からやり直しになりかねないため、ある程度自動化させる必要がありました。これにより車のスピード、ポケモンたちが登場して動くタイミング、極力気持ち悪くならないようなカメラワークの制御、が可能になりました。結果、書き出すのに非常に計算時間のかかる内容になってしまい、企画進行の遅れの最大の要因でした。20周年当日に全て間に合わなかったのはほぼこのせい…当時は大変おまたせしてしまって申し訳ないです。それでもこのコンセプトでやりたかったんですね。


 じめんタイプのBGMは生㌔P自らアレンジさせて頂きました。動画制作の性質上、なかなか決まった尺や展開を決められず、柔軟に組み替えながら曲も合わせていく必要があったため、自分で映像と音楽の編集を同時進行で調整していきました。原曲の111番道路はダンジョン曲の中でも特に大好きなBGMで、自分でいじりたいという気持ちもありましたが。レーシング風のアレンジも ぶっちゃけアウトランの曲(特にSPLASH WAVE)を意識しています。

 主人公機はフェラーリっぽいなにか(エンブレムは、ほのおタイプのギャロップを流用)。運転手(センリ)と車体イラストは生㌔が用意しました。微妙にアングルが違う車体を用意して、カーブを曲がる際に画像が差し替わるように組んでいます。助手席のハルカの表情違いや風ではためくアニメーションは、ココアさんが描いてくださいました。

スタート地点はホウエン地方カイナシティ近くの湾から続く干潟、というイメージ。
 みず・じめんタイプ組が登場します。通り過ぎる車を目で追うウパー ヌオーがかわいいです。立っているポーズと座っているポーズでそれぞれ2種存在、ぐれみさん担当です。
ドジョッチが出てきてコンニチワ、地震をおこすナマズンの担当は SHALさん。
毒手をペロリとするガマゲロゲ えりねーさん、西と東の海のトリトドンは とーきさん担当。
トラップポケモンとして道路上で待ち受けるマッギョは すずねこさん担当。

 道路標識もポケモンネタが仕込まれています。通過する車に驚くゴマゾウは Bo9さん担当。
サンド、サンドパンは丸くなってころがってくる動きも。担当は月居りなさん。
 ドダイトスは図鑑の説明文「大昔の人々は 大地の下には巨大なドダイトスがいると空想していた。」を体現するように、巨大な存在として登場させています。ドダイトスの背中の上でひとつの生態系が成り立っているほどで、小さな鳥ポケモンを纏わせてスケール感も出しています。担当は歩行差分含め ありがひとし?さん…一体何者なんでしょう。あくまで一ポケモンファンである参加者様です。
 モグリューの他、ヒポポタス♂♀、フカマルも担当されているのは育屋さん。モブのトラック(ゴーリキ引越社やBWに登場したトラック) もお願いしました。途中、クチバシティの港から、サントアンヌ号を出向させずになみのりすると確認できる「謎のトラック」も登場させましたが、この動画ではちょっと伝わりづらいですね。運転手を倒すとタダ乗りできるミアレタクシーも。
 東北支援のPokemon with youバンやピカチュウカーなどのモブカーは あぜみち とんびさんに描いていただきました。

 背景が砂漠エリアに突入します。BGMの原曲でもあるホウエン地方111番道路を意識したフィールドで、背景に えんとつやまを意識した火山も入れてあります。

 地中から飛び出すメグロコは Furo-Yuutoさん担当。ツチニンは こげつさん担当。アニメーションの使い所を変えて、何度か登場します。
 カバルドンも図鑑に「じどうしゃを ペシャンコに つぶしてしまう はかいりょくだ」と車の破壊者である記述があるので、車を噛み砕いてもらいました。XY以降丸裸で登場しますが、BWのドット絵のように砂に半身埋れている姿が似合うと思い、良之さんに砂中から現れる様子を描いて頂きました。ここから特性"すなおこし"で動画中も砂嵐が舞います。
 道路標識の102・追い越し禁止・ガブリアス注意 はTwitterで提供頂いたネタです。


ガバイトは砂中から飛び出しきりさいてきます。はりぽさん担当。
ナックラーはありじこくの中から。 ハリセンさん
3D空間で堀り跡を残しながら進むディグダ&ダグトリオは、単純なようでなかなか大変。デザインはシンプルなのにいざ素材を描いてもらうとなると仕様の伝達が複雑でした。地面掘跡は生㌔がエフェクト制作、本体部分担当は、かなでさん。
 ポケモンコロシアムの主人公とヒロイン、レオ&ミレイはカコノコさんのアイディアで登場できました。特徴的なサイドバイクと砂漠がよく似合います。

ワルビルは砂から飛び出るところを、ワルビアルもまた自動車のボディをひきちぎる破壊者な一面を。ひらやまさん担当。
ビブラーバ フライゴンは音波を出している様子を。ドラゴンタイプではなくじめんタイプに登場させたのは、タマゴグループがドラゴンじゃなく虫というのもありますが、"さばくのせいれい"の二つ名を持つフライゴンはこちらの方が相応しかろうという判断です。精霊と蜻蛉をかけてるのがクールですね。えのんさん担当。
ランドロス(れいじゅうフォルム) は空を駆ける所を。まにょんさん担当。
通り過ぎるジガルデ10%フォルムはtduさん担当。

 ドンファンは車でなく民家を壊すタイプですが、トラックを回転態でふっ飛ばさせました。タイヤのような姿ですね。アマギさん担当。
 グライガーは滑空する姿と、顔面に張り付いて襲う習性をKinoさんに描いて頂きました。グライガーはかわいいですが、とびさそりポケモンという創作生物は恐ろしいですね。

グライオンも上空で滑空しています。こちらは かきのはさん担当。
 サイホーン担当のフェルトさんは、じめんタイプのタイトルロゴのデザインも担当でもあります。ロゴの装飾であったサイホーンに加筆して登場させました。

 地中に突入し、BGMもDPのちかつうろアレンジになります。元々111番道路のアレンジでもあるので自然に繋がります。制作中、ここからはドリル地帯と呼んでいました。
 まずドリル形態を持つドリュウズ、メリノさん担当。モグラ→土竜→ドリュウ→ドリルというネーミングは巧いですね。
 元祖・分類"ドリルポケモン"であるニドクイン、ニドキングは ポリさん担当。どくタイプのイメージも強いですが、ドリル地帯で出したかったのでここで満を持して登場。一瞬の出番でも目にとまるようなキメの動きを目指して描いて頂きました。

 ドリルポケモンの中で最もドリルしているサイドン。初代ポケモンの内部データにわりあてられた番号が最も若く、ゲーム開発におけるポケモン1号とも噂されます。初代にしてドリルポケモンが3匹もいることや、つのドリルにドリルくちばしなど、ドリルが好きすぎるポケモンシリーズを代表しているとも。担当はオカザキ(こころりP)さん。
 ドリル繋がりでゲームフリーク開発の『スクリューブレイカー 轟振どりるれろ』くるりとラセンダーをゲスト出演。ディレクターは杉森建さんで、やはりポケモン初期のドリルまみれな原因はこの方ですよね。キャラデザは吉田宏信さん(デオキシスやダークライなど)。搭乗ロボがガンメンに似ていますがグレンラガンより前の作品ですよ。生㌔担当。
 グラードンは地底に眠る姿、特にエメラルドバージョンのえんとつやま内部で眠っている設定を思い浮かべてカコノコさんに描いて頂きました。こちらもまた、巨大感を強調した演出を目指しています。

 トンネルを抜けると、ライバル車が割り込んできます。申し訳程度のレース要素。運転手はマグマ団リーダーマツブサでGBA〜DS時代を意識した戦闘カットインを入れました。
マツブサカットインと、バクーダ メガバクーダは、はるはるさん担当。
メガシンカカットインも車上ハルカも同じくココアさん担当。ラグラージ・メガラグラージもみずタイプのミズゴロウたちに引き続いて描いて頂きました。

 移動中の車上の技の応酬をやったあと、メガラグラージの設定画に載っている能力、腕のジェット水流で加速してレースに勝ちます。

 ラストは"おわりのだいち"を背景に立ちはだかるゲンシグラードンで〆。RIi2さんに圧倒的な姿を描いて頂きました。


パロディ元のアウトランよろしく時速表示やコース選択、冒頭のラジオによる選曲なども入れてみたかったですがそこまでは余裕なく。実装できませんでしたがコース上に落ちているジガルデ・セルを拾って集めていく…なんて構想もありました。

 以上です。動画制作工程同様、解説のアプローチにも手間取って、サンムーン発売後にもつれこんでしまいました。次回は引き続きこおりタイプの解説を予定しています。



2016年11月10日木曜日

20th祝いつくす解説 でんきタイプ

ポケモン20thを祝いつくす動画でんきタイプの解説です。

 でんきタイプのコンセプトは構想時点で何度か変動があり、「かがくのちからってスゲー!」という科学学習な雰囲気、ディズニーランドのエレクトリックパレード、アニメの「だーれだ」のようなシルエットクイズ…など試行錯誤が続いていました。

ピカチュウに始まり、プラスル・マイナン~デデンネまで、頬でんきぶくろ族が集結しているため、彼らを中心にまとめていく方針にかたまっていきました。

動画シリーズ制作は遅れが発生していたため、20周年である2/27当日に全タイプの公開は間に合わないと判断し、でんきタイプを一旦の区切りとすることにしました。エンディングと接続する演出へと変更したため、全体的に制作者への感謝を押し出した内容になっています。


 BGMは電気、ピコピコサウンド、という連想で黒魔さんにお願いしました。エレクトリックパレードというキーワードをお伝えして、初代~金銀のBGMメドレーで纏めていただきました。制作途中、初代自転車BGMが、どくやむしタイプ(自転車アレンジのむしとり大会)とかぶってしまったため、差し替えなど調整をしていただきました。

 ピカチュウはポケモンシリーズを代表するキャラクターと言ってしまって過言ではないでしょう。初代のイメージからアニメや漫画、派生ゲームやポケモンセンターの絵柄まで幅広い顔をもつピカチュウたちを全て描いてくださったのはLaiさん。それぞれについて詳しくはこちら(pixivのページ)を参照ください。ピカチュウというのがポケモンの種族名であり、いろんなピカチュウがあっていい、サトシのピカチュウもプレイヤーのピカチュウも個として両立できる、それがポケモンというキャラクターの特徴であり、他にあまり見ない魅力ですね。LaiさんにはHGSSで出会えるピチュー(色違い)とギザ耳ピチューも描いていただきました。

 多くの電気ポケモンは、電撃のビリビリをイメージした線画でパーツを見せてポケモンクイズをしている場面とするため、通常の彩色されたイラストと、線画のみの状態2種描いて頂きました。線画の方はビリビリさせるためにさらに差分を数枚用意して動かしています。
サンダースは マツコさん、コリンクは に塩かさん担当。
 また、ポケモンクイズを見守り、リアクションをとる存在として、各世代に登場するピカチュウ似の歴代でんきぶくろ族を配置しました。プラスル マイナン、そして後に登場するパチリス エモンガ デデンネは あまみさん担当です。ポケモンによって反応を買えるため、喜んだり、驚いたり、といった表情差分をお願いしました。

 エリキテルはヒダの形状変化がモーションとして存在する、3DS世代ならではのデザインです。電気のスイッチON/OFFを意識したシーンとして、ひだが垂れている状態と放電中の状態を コロ輔さんに描いていただきました。

 メリープ モココ デンリュウも寝ている状態と目覚めた状態のスイッチングを かものさんに描いていただきました。メガデンリュウはタマゴ分類がドラゴングループでないポケモンが得たドラゴンタイプとして珍しいパターンです。日本人であれば電流→電龍と察しがつきますが、英語圏のAmpharos(電流のアンペア+ファロス島のアレクサンドリアの大灯台)からメガシンカでドラゴン化する発想は出てこないかもしれません。

 引き続きポケモンクイズです。くうさん担当のラクライは、なかなか見ない犬っぽい表情が新たな魅力を引き出してるように思いました。ルクシオは に塩かさん、エレブーは 作之介さん、バチュルは うりゅさん担当です。リアクションにも変化が出てきます。

 このあたりがエレクトリックパレードな名残です。エレキッドは うりゅさん、ゼブライカは ぐるだぐさん。シビシラス シビビールは ミックーさん担当。
ビリリダマといったら自爆を おとなラPがアニメーションさせてくださいました。

 エレザードはフラッシュをたいて威嚇している場面。モチーフのエリマキトカゲが出演した古い有名なクルマのCMをイメージして ツク之助さんにお願いしたところ、CMのように襟巻を広げて走る姿は本来の野生ではめったになく、撮影用にストレスを与えられた不自然なものだったと教わりました。あまり見れる機会なくもったいないなぁと思っていたのですが、ゲームフリークが攻撃時にしか襟巻を立たせないようにモーションを組んでいるのには、そういうわけがあったんですね。勉強になりました。


 ポケモンの原作ゲーム、初代である赤緑は、任天堂、クリーチャーズ、ゲームフリークの三社で作り上げ、著作権表示もこの三社が並んでいます。BGM内にピコーンというゲームボーイの起動音が仕込まれていたので、ここは実機と同じくNINTENDOロゴを出すしかあるまいと思い、ありがとうのメッセージとして仕込んでおきました。

 クリーチャーズは主にプロデュースの立場から、現在の株式会社ポケモンの石原社長が当時立ち上げた会社で、日本初の国産TCGとしてポケモンカードの開発も進めていました。『ポケモンいえるかな?』のイマクニ?氏も出させて頂きました。イマクニ?氏自身のイラストのタッチを意識して生㌔が描きました。

 ポケモンを制作した中心が田尻智氏を社長としたゲームフリークです。ピカチュウが取得した専用技"ボルテッカー"の元ネタである、ゲームフリーク制作の過去作品「パルスマン」に登場してもらいました。担当はニドさん。同じくゲームフリーク制作の「ソリティ馬」にはまった参加者さんから、シママでオマージュして描きたいと提案があったので採用しました。担当のマツコさんに、シママが馬走りするアニメーションと、優勝風イラストでジョッキーに扮したBW主人公とカミツレを描いて頂きました。

ポケモンクイズ、 シビルドンは るいんさん、レントラー どーさん担当です。
デンチュラはエレキネットで登場。毛糸球さん担当。
youtube版で追加されました、"電"車繋がりでBWのノボリとクダリ。 青波燦さん担当。

ラストのエレクトリックパレードです。ライチュウは どーさん、エレキブルは 68さん、ライボルト、メガライボルト担当は くうさん。このあたりは強そうなポケモンたちで。

ボルトロス(れいじゅう) コロ輔さん、ライコウ まにょんさん、コイル ひわたさん、サンダー 作之介さん担当です。伝説の間にはさまれても遜色ない存在感のコイルさん。

ラストはマルマインのだいばくはつで締め。全てアナログ作画のアニメーションをあまあしさんが描いてくださいました。白い紙の上に色相反転して電撃エフェクトになるように描いて光るラインを表現しています。こんな美しい大爆発はなかなか見ないですね。

ニコニコ版ではここでエンディングに突入して、ここまでの参加者のクレジットと、応募頂いた皆さんのお祝いイラストをスライドショーで流しました。「ポケットにファンタジー」原曲など姑息な演出も使ってしまいましたが、それについてはまた後日解説するとして、youtube版の方で追加されたものを説明します。ポケモンが20年も続いたのはこの人たちのおかげ!という生㌔個人的なセレクトで偉人たちに感謝の気持ちを伝えるコーナーとしました。担当者が描かれていないものは生㌔が写真から模写したイラストです。

 あなたと一緒にお祝いしたかった、任天堂、故・岩田前社長。ポケモンの海外版ローカライズから、ポケモンスタジアム戦闘プログラム移植、ワイヤレスアダプタ同梱、劇場でDSに配信、そしてPokemonGO開発…ポケモンへの貢献度は語るに尽きません。特にHGSSの"社長が訊く"は一度読んでみてください。担当はおるらいさん。
 初代ポケモンをバージョン分けするアイディアを、赤緑2色に絞るアイディアなど、プロデユースの立場から助言してくれた宮本茂氏。ライバルの「シゲル」の名前の由来でもあり、ポケモンが今年コラボしたマリオシリーズの生みの親でもあります。
 ポケモンが子どもたちに普及する流れを支えたコロコロコミック、小学館の久保雅一氏。
アニメ化も彼が持ち込んだ企画だそう。その流れは書籍「ポケモンストーリー」などで詳しく見れます。

 ポケモンアニメ総監督であり、来年20作目を迎える劇場版の監督を続けてきた湯山邦彦氏。間違いなくアニメの、下手するとゲームの内容より広く世間に知らしめた"ポケモン世界観"を方向付けた方であり、ポケモン20年を語るのに外せない人物です。

 故・首藤剛志氏はポケモンアニメ初期の脚本家であり、シリーズ構成をされていました。視聴者を虜にさせる独特の台詞回しはロケット団の口上などにも表れていますね。何故サトシのピカチュウがボールに入らない設定にしたのか、ニャースがしゃべるのか、そしてミュウツーの逆襲制作の舞台裏などが読める アニメスタイルでの連載記事は必読です。
 石原恒和社長は、前述のとおりポケモンのプロデューサーとしてクリーチャーズ社をたちあげ、ポケモンカードなどを開発していましたが、ポケモンのヒットによってグッズなどの版権管理が膨大な量となり、キャラクタービジネスを管理するための会社として株式会社ポケモンを立ち上げました。現在のクリーチャーズの方は「めざせポケットモンスター」の作曲者でもある田中宏和氏が社長になっています。

 ポケモンの原作ゲームを制作しているゲームフリークの森本茂樹氏。プログラマーとして初代から参加しており、ポケモンのデザインもしています。明かされている話では、幻のポケモンミュウをこっそり仕込んだ実行犯、ということになっています。赤緑完成直前に、通信ケーブルを活かす遊びとして急遽通信対戦が実装することになり大変な思いをされたよう。以来ポケモンは収集や交換以上にポケモン対人戦ゲームとしての側面が大きな位置を占めるようになっていきました。現在は新しい技や特性、対戦バランスを監修するバトルディレクターです。
 ゲームフリークポケモンサウンドチームの4人、景山将太氏(ORASまで参加) 、一之瀬剛氏、足立美奈子氏、佐藤仁美氏。この企画でも数々のゲームBGMをお借りしてアレンジさせて頂きました。イラスト担当はマツコさん。


 全世界共通のピカチュウの声をあてた大谷育江氏、ピカチュウのデザインを生み出した にしだあつこ氏。ニコニコ版にもyoutube版にもないものですが、ニコニコにアップした追加クレジットの動画で追加させていただきました。担当は都輪さん。今まで他のブイズと同じくイーブイもにしだ氏のデザインと思いこんで画面にイーブイを登場させてしまいましたが、都輪さんがTwitter上でお聞きした、にしだ氏ご本人の情報よるとイーブイは実は藤原基史氏のデザインだったよう。どんどんしらない事実がでてくるなぁ。

 ディレクター、プロデューサー、そして作曲家でもある増田順一氏。あまりにもポケモンの表の顔として立ちすぎていて、担当されてない仕事についてさえ「増田ァ」と言われてしまうほど…どんな辛辣な言葉にも丁寧にリプライ返していく強い人ですね。初代ポケモンの全ての音楽と鳴き声、効果音を担当し、RSからXYまでのゲーム完全新作をディレクションしてきました。初代からどんどん変わっていくポケモンですが、もはや20年のうち半分を育ててきた男と呼んでも差し支えないのではないでしょうか。ついにサンムーンからはディレクター世代交代に。今までお疲れ様でした。そしてこれからもポケモンをお願いします。いつまでも元気に曲を作り続けてほしい!

 アートディレクターの杉森建氏。初代からトレーナーやポケモンの公式絵を描き続けて、大勢のデザイナーによるキャラクター群に、杉森さんの絵柄という統一感を与えてくれました。今も変わらぬポケモン感というのの拠り所のひとつとも言えるかもしれません。それも徐々に他の社員の方へ受け継がれていき、少しずつ世代交代が始まっているように思います。
自分も杉森さんのイラストには多大な影響をうけました。初期の水彩塗りも素晴らしいですが、金銀のトレーナーやポケモンカードなどデジタル彩色による試行錯誤も早い時期でしたね。公式絵の塗りの質感もデジタルへの移行としては成功していると思っています。
難しいかもしれませんが、いつかデザインチームの資料をまとめた本を出してください!

 最後はゲームフリーク創設者、創刊者である田尻智社長。同人誌からのスタート、ファミコンでインディーズでゲームをリリース、そしてポケモンを生み出したもはや伝説の人物です。小さな会社を維持しながら6年もの歳月をかけた苦労と執念、初代ポケモン0から1に変えた功績は測り知れないでしょう。初代ポケモンの独特の世界観とゲームデザインは今もなお魅了されるものであったと、VCやPokemonGOをやりながら再確認しつつ、徐々に内容が明かされていくサンムーンへと"進化"を遂げた姿と見比べるという ものすごい20周年を体験させていただきました。


 弱点順で組まれている公開順は、実は途中で変更があって
みず→でんき→じめん→くさ→ひこう→こおり で当初考えていましたが、
みず→くさ→ひこう→でんき→じめん→こおり に組み替えました。
BGMの金銀エンディングと、クレジットと公募したEDイラストを合わせるのが一番しっくりくるので、2/27までに組み上がっている くさ・ひこうを先行公開、また到底間に合わない"じめんタイプ"を先延ばしにするため、弱点順がつながる範囲で変更しました。
でんきタイプの動画を見るたびにそんな動画制作当時のバタバタを思い出します。

 次回、じめんタイプです。



2016年11月8日火曜日

20th祝いつくす解説 ひこうタイプ

「そらをとぶ」による移動のため必ずパーティに1体は必要となるタイプとして、空を移動していく映像を中心に、また移動先を選ぶときに見ることになる歴代タウンマップを動画内に入れ、冒険の舞台となった各地方を登場させました。基本的に羽ばたきアニメーションが必須な動画になり、飛行タイプ担当者はかなりのカロリーを要したと思います。

 BGMはORASのおおぞらをとぶの「天翔ける夢」をあいがるさんにアレンジして頂きました。広い陸と海を冒険するホウエン地方でついに空を自由に飛べるようになった感動も相まってとても好きな曲です。




ひこうタイプロゴは6文字を6世代のマップを意識したものになってます。担当は杯天さん。
各地方マップは、都輪さんが書き起こしてくださいました。GBAやDS時代のゲーム中のタウンマップに近い感じでまとまっています。リメイク版カントーのナナシマ諸島もあります。

 制作当時、出勤中の電車の中で動画編集をしていて、アレンジされた天翔ける夢を聴きながら歴代マップを編集ソフトで並べていたら 感極まって涙が止まらなくなってしまったことを思い出しました。端から見て気持ち悪い人だったに違いない…

くさタイプからの繋ぎで最初はシェイミのスカイフォルム。担当はカノンさんです。空中を蹴る動きがシェイミらしい動作です。

花の楽園のあるシンオウ地方を南下して、シンオウ地方の序盤鳥ポケモン、ムックル、ムクバード、ムクホークが順に登場します。担当は縦に長い背景まで含めてミックーさん。見下ろす地上にはテンガン山も見えます。実はポケモンレンジャーバトナージのアルミア地方も描かれていたりします。北海道の道南がモチーフとなっているので、同じく北海道モチーフのシンオウ地方と地続きにしてみました。

カントー地方に到達し、ポッポ、ピジョン、ピジョット、メガピジョットと順に登場。かなりの枚数のアニメーションですが、全て水彩で描きスキャナーで取り込んでいるという凄まじい手間がかかっています。担当はその名の通りピジョン好きのNo.017さんです。

オニスズメ、オニドリルはシオンタワー〜イワヤマトンネル上空を飛ぶ様子。オニスズメの拙い飛び方からして親子でしょうか。背景にポケモンタワーやヤマブキシティ、釣りの名所12番道路も見えていますね。担当はFuro-Yuutoさん。 

海を超えてイッシュ地方、マメパト、ハトーボー、ケンホロウの♂と♀が登場。鳩、キジバト、キジというシリトリのような進化ですね。背景はフキヨセシティ。カーゴサービスの飛行場から飛行機が飛び立っています。担当はnemnemさん。

ケンホロウに追いつく飛行機、そしてパイロットのフウロはきくよしさん担当。船や鉄道など様々な乗り物が登場しましたが飛行機での移動はBW2が初でした。


 ホドモエのはね橋の上にいるコアルヒーとスワンナたち。羽ばたきの指導をしている親子と飛立つ群れですね。担当はRanoさん。

 ワシボン、ウォーグルをアナログで描かれたのは はぜたさん。俯瞰で見下ろすのはイッシュの10番道路あたりでしょうか。B2W2では通行できなくなっていたレアなマップ。

 ほうじょうのやしろにはランドロスと懲らしめられたトルネロスとボルトロス。化身フォルムから霊獣フォルムへ変身して逃げるトルネロスは、珍しいひこう単体タイプ。何故普通のひこうがノーマルと複合しかいないのか、謎ですね。担当はシカさんです。

派生作品のマップも入れてみました。ポケモンコロシアムよりオーレ地方、初代ポケモンレンジャーよりフィオレ地方、アニメ無印よりオレンジ諸島、ノブナガの野望よりランセ地方。どれも同じ星のどこかで繋がっている世界かもしれないというのは、夢がありますね。担当はマツコさんです。

カロス地方の名所とヤヤコマ、ヒノヤコマ、ファイアローは風見星草さん担当。
マスタータワー、ミアレタワー、クノエジム、ヒャッコク日時計などの名所をはやてのつばさでひとっとび!

 ホウエン地方、流星の滝付近でチルットとチルタリス。青い体と綿雲のような羽で、存在自体が青空のようなポケモンです。担当は奈河つもじさん。

 レックウザに遭遇。動画中で飛んでいくポケモンはほぼ画面右方向へ飛んでいくように統一していますが、トルネロスやレックウザなどは逆行で、抵抗感、遭遇感が他より強調されています。担当は夜森ひおさん。

 スバメ、オオスバメは、日本で見られる電線に止まったツバメのような風景を意識してます。飛び立つスバメと進化したオオスバメがシームレスにつながっています。アニメーションはガブリエルガさん。背景は みちかさんです。

夕暮の港で舞うキャモメとペリッパー、ミナモシティあたりでしょうか。作画はアナログで、別紙に描かれたポケモンと背景を合成しています。ゆうやさん担当。 


イッシュ地方のネジやまでコロモリ、ココロモリ 場所は前後してしまいますが、コウモリモチーフ、そして夕時の時系列を合わせました。特徴である鼻で天井にくっつくハートスタンプも。担当はちゃぶさんです。

ジョウト地方、うずまきじま海域のルギアは、みつぼしさん担当。海中を進むルギアも描いていただきましたが、動画は空をゆくテーマなので渦潮の中から海上へ飛び出した所に搾って演出(海中の差分はみずタイプ海水域へ)。ゴールデンサン&シルバームーンにちなんでお月様を背に。

あいがるさんがここでBGMに劇場アニメ・ルギア爆誕「フルーラの笛」のフレーズを忍ばせてくださったのがにくい演出です。


ホーホーとヨルノズクは夜の森、ウバメの森あたりでしょうか。まにょんさん担当。

夜行性のひこうポケモンも演出する都合や、また空を通じて丸い地球を周っているので、動画の構成として朝から夜へ時間を経過させています。ラストは夜明けのホウオウと決めていました。スズの塔を背景に日の出の方向へ羽ばたいていく姿、担当はみつぼしさんです。

エンジュシティの夜明けにひこう専門ジムのハヤト(とまいこはん)、ホウオウを目指して修行を続けるエンジュジムのマツバ(とHGSS主人公コトネ)を登場させています。担当はそれぞれ、じじねこさん、ぴよまめさんです。

ポケモンシリーズの時系列や整合性というのも気になるところではありますが、基本的には横並びの世界観であり、金銀を仮題であった「ポケモン2」というタイトルにしなかったことは良い判断だったと思います。

どの世代どのタイトルも等しく"ポケモン"であり、登場するポケモンたちに古いも新しいもなく、同じ星で同じ時を過ごしていた という方向で20年間続けてきたのはすごいことですね。そんな想いをひこうタイプと「空」に込めてみました。こうしてみると最新作のサン・ムーンも20周年としてすごくぴったりのタイトルに思えます。

 次回はでんきタイプの解説。



はじめに

このブログについて ポケットモンスターシリーズの世界観について、1人のファンが非公式に考えたことをまとめていくブログです。自身の意見の全容がわかるように置いておくのが開設理由です。 主に オリジナル である ゲーム (株式会社ゲームフリーク開発の本編) を中心 に、派生ゲ...